「不調を抱える女性たちに、結婚や妊娠、出産、子育てなどのライフイベントや、自分の時間をもっと楽しんでほしいと思います。理想の自分になる手段として、腸活に取り組んでもらいたいです」
そう語るのは腸活×妊活セラピストの井上綾子さん。
腸活講座で見せた柔らかで丁寧な印象はそのままに、力強い声で話してくれた。看護師というキャリアを活かし、腸活×妊活セラピストとして活躍する井上さんの背景に迫る。
プロフィール



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腸活との出会いーすべてを変えた母の言葉ー
-腸活との出会いを教えてください。
私は幼いころからアレルギー体質でした。たまにひどい症状が出ることもありましたが、薬で対処するのが当たりまえ。特別何か治療をするわけではなく、日常の食生活に目を向けることもありませんでした。社会人になり看護師として働く間も慢性的なアトピー症状に悩まされ、ステロイドが手放せない状況が続いていたのです。
そして2019年頃、習慣性扁桃炎を発症し、ついに抗生剤も手放せない状態になりました。重ねてアトピー症状も悪化。顔や腕がパンパンに腫れ、痒くて痒くて眠れない日々が続きました。仕事に行くことも辛かったです。
その頃はちょうど結婚や引っ越しなどを考えている時期でした。環境が変わることに対するストレスが引き金となって、体の不調が爆発してしまったのです。今思えば、労働環境が過酷な看護師の仕事や、自分をいたわらない日常生活の積み重ねが招いた結果だと思います。体も心もボロボロの状態になってしまいました。頭ではどうにかしなければと考えてはいたのですが、そんな状況になっても具体的な行動に移せていませんでした。
しかし、ある日母にこう言われたのです。「今のあんたの体やったら、きっと元気な赤ちゃんは授かれないよ」と。目が覚める思いでした。「このままではだめだ!」と強い危機感を初めて抱いたのです。今振り返れば、母は私のことを相当心配してくれていたのだと思います。今は感謝しかありません。母の言葉がなければ、本気で変わろうとは決して思わなかったことでしょう。その言葉をきっかけに、自分の不調について真剣に考えるようになりました。
まず取り組んだのは食生活を見直すことです。自分で学びを深めていく中で、リーキーガット症候群という症状を知りました。リーキーガット症候群とは、腸の粘膜が傷つき有害物質が血液中に漏れ出す状態のことです。調べれば調べるほど、自分の症状がリーキーガット症候群と一致しました。看護師なのに、そんな症状があることすらまったく知らず、衝撃を受けたのを覚えています。このことがきっかけとなり、本格的に腸について学びたいと考えるようになったのです。そして、たどり着いたのが「腸活」でした。
ー現在は腸活ウェルネス協会に所属されていますが、協会との出会いを教えてください。
腸活ウェルネス協会(旧:日本腸活体質改善アカデミー協会)との出会いはネットでした。腸活を学ぶにあたって、私はまず「腸活 講座」で検索をしました。検索結果から腸活の団体がいくつかあることを知ったのですが、他の団体は『美容効果』とか『美しさ』などを前面にアピールしているところばかりでした。しかし、腸活ウェルネス協会は『腸活で体質を改善する』『腸から健康になる』という指向が強く、私にピッタリだと感じたのです。腸活の勉強がしたい!とすぐに連絡を取りました。
ー講座を受けることに迷いはありませんでしたか?
正直言うとありました。協会では、入門講座に続いて、より深く学べる腸活体質改善プランナー2級講座、1級講座があります。この2級講座、1級講座の受講料は入門講座とは異なり、価格が上がるので、最初は抵抗がありました。
それでも、自分の不調まみれの身体を変えたい、これからの人生を変えたいという思いから、まずはお試しで入門講座を受けることにしたのです。それがもう、本当に面白くって。それで2級、1級も講座を受ける決意が固まりました。
ー私も井上さんから入門講座を受けさせて頂きました。
すぐにでも人に話したくなるような情報ばかりで、とても楽しかったです。
実際に腸活を始めてどのような変化がありましたか?
腸活を続けて1年後ごろからアトピー症状の回復の兆しがみえ、8年以上苦しんだ慢性的な症状が2年で完治と言える状態になりました。やればやるほど、10以上の抱えていた不調が減っていったのです。自分の体調で効果を実感できたことは、とても嬉しかったですね。
―身体の変化を感じながら、気持ちの方は何か変化がありましたか?
腸活を広めたい、という気持ちが強くなりました。
腸活を学び始めた時点で、自分だけでなく自分の大切な人たちにも腸活を知ってほしいという気持ちを持っていました。なので、まずは家族に知ってもらおうと、腸活で得た学びを実生活に落とし込んでいったのです。腸により良い食品を選んだり、腸活の知識を活かした食事を考えたり。すると、肥満気味だった家族にも自然に体重が落ちるなどの効果が表れたのです。これが本当に嬉しくて。自分の学んだことが人の役に立てるという喜びを、強く感じました。
元々、看護師の職を選んだ理由も「誰かの役に立ちたい」と思ったからでした。看護師もとてもやりがいのある仕事です。しかし、自分が体調を崩したことをきっかけに、これから一生看護師として生きていくのか、私はそれでいいのか、という疑問が生じました。同時に、腸活をより多くの方に広めたい、腸活を通して不調を抱える人の健康をサポートしたい、という気持ちが溢れてきたのです。こうして、腸活セラピストにチャレンジすることを決意しました。勇気のいる決断でしたが、夫も両親も応援してくれたので、一歩踏み出すことにしたのです。
ー”人の役に立ちたい”という気持ちが井上さんの原点なのですね。
ご自身が、腸活をしたり、人に教えたりする上で大事にされていることはなんですか?
腸活のバランスですね。やるときはやる、抜くときは抜く、というバランスです。
私は独学の時点では腸活をかなりストイックにやろうとしていました。腸に悪い物は一切食べない。パンや砂糖も取らない。そんなことをしていたので、気も滅入るし正直辛かったです。
しかし、腸活講座を通して、常にストイックにやる必要はないことを学びました。ちょっと腸に良くないものを食べたな、という次の日は腸に優しい食生活をする。基本は腸に良いもの中心の食生活をしますが、ときどき好きなものを食べる。気持ちとのバランスをとり、長期的に腸活に取り組むことが何よりも大切だと理解しました。
私も今ではメリハリをつけて、日常でも美味しいもの、食べたいものを好きに食べています。プラスマイナスをゼロにするリカバリー方法を身に着ければ、腸活は楽しく続けられるのです。楽しさがなければ、ここまで腸活を続けられなかったかもしれません。受講生の皆さんには、まず腸活を楽しむことの重要性と、バランスの取り方を特に大切にお伝えしています。
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妊活×腸活にこだわる理由-ライフイベントを控える女性たちへ-

ー井上さんは、腸活をもっと若い世代に知ってほしいとお考えですよね。
はい。腸活に興味を持ってくださる方の多くは、30後半~40代の女性です。20~30代前半の若い方は、不調を不調と捉えることができていない傾向にあります。ちょっとしんどいけどまあいっか、ちょっと我慢すれば大丈夫、と済ませてしまう方が非常に多いです。私自身もそうでした。しかし、そのまま不調を放置しておくと、取り返しのつかないことにもなりかねません。
私の場合、結婚式がまさにアトピー大不調のタイミングだったのです。新型コロナウイルスの流行と結婚式のタイミングがかぶってしまったため、結婚式自体は延期しました。しかし、それでもアトピーの不調を抱えたまま式当日を迎えることに。指輪をするのに指はボロボロ、顔にも赤みが出ていました。化粧で隠すとはいえ、バレないかとヒヤヒヤして式に臨んだことを覚えています。
ーそれは辛かったですね。
はい。結婚式って多くの人にとって一生に一度きりの、自分が一番輝けるイベントじゃないですか。それを、心から楽しめなかったのは本当に辛かったです。自分の体に何かしらの不調を抱えたまま年齢を重ねると、結婚や出産といった本来幸せなはずのライフイベントを、心から楽しむことができません。そうなる前に、今抱えているその不調の原因が、腸からのSOSである可能性が高いことを、若い方にも知ってほしいのです。
日本の現代医学というのは、もっぱら西洋医学、つまり対処療法という考え方に基づいています。痒みが出たら痒み止めを、咳がでたら咳止めを、という具合ですね。もちろん目の前の病気に対応することも大事です。しかし、それだけでは健康が損なわれるまで治療ができません。対処療法と同じぐらい、またはそれ以上に、東洋医学の考え方、予防医学の観点も重要だと、自分の経験から気づきました。
ー井上さんは腸活と一緒に妊活にも力を入れていらっしゃいます。
数あるライフイベントの中でも特に妊活に注力されている理由はなんでしょうか?
まず第一に、やはり母の言葉です。私は実際に医療機関で不妊だと診断されたわけではありません。しかし、母の言う通り、あのまま不調を抱えた状態で元気な赤ちゃんを授かることは難しかっただろうと思います。
第二に、私の周り、特に看護師の間では不妊というワードをよく耳にしていたことです。不規則な生活と過労が原因で、看護師は不妊に悩まされている方が多い印象があります。
不妊と聞くと、どうしても不妊治療など医療機関で行うものとイメージされがちです。しかし、医療機関でサポートしてもらえるのは、排卵や受精など、主に生殖医療に関することです。排卵に至るまでの精神や卵子の質を上げたり、新しい命を授かり育んでいく母体を整えてたりするのは医師ではなく、自分しかいません。そんな自分にしかできない、「身体を整える」ということのために「腸活」を役立ててほしいのです。私がお伝えしている「腸からはじめる妊活講座」や腸もみマッサージの施術は、これから妊娠・出産を考えておられる方や妊活をされている方、医療機関で不妊治療を受けられている方まで、おすすめできる内容になっています。
ー今後は、どのように活動していきたいのでしょうか?
将来は自宅サロンを開くことが目標です。しかし、それだけでは豊岡市周辺の方しか対応できません。そこで、オンラインで実施する3ヵ月サポートプログラムを現在試験運用しています。座学に加え、私が腸活の実践や腸活のセルフケアを3ヵ月かけてフォローさせて頂く内容です。施術は対面でなければ難しいのですが、このプログラムであれば全国区で対応できます。”腸活×妊活といえば井上綾子”と言われるようなセラピストになって、若い世代の方を中心に、もっと腸活を広めていきたいです。

井上さんの腸活の取り組みは、すべて経験に裏打ちされたものだ。辛い経験をしたからこそ、若い世代に伝えていきたいという。
自身も第2子を妊娠中の井上さん(2025年4月現在)。
「私が腸活をすることによって、1人目と2人目でどういった違いが出るのか。実はそれも楽しみにしています」
腸活×妊活セラピストとして、母として、女性として。
“人の役に立ちたい”、”自分らしく輝ける女性を増やしたい”――熱い想いを胸に、これからも腸活の素晴らしさを広めていく。
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*奈良県在住のライター
*奈良中心に京阪インタビュー伺います!オンラインも◎
*SEOはIT関連メイン(エンジニア歴約10年)
*Webライターラボ所属
丁寧なコミュニケーションと締め切り厳守でご対応します。
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